ブログ木の便り

箸の上塗り

箸の上塗り

以前、箸先について箸の先端を強くすることを書きましたが、

より丈夫にするために乾かない内に漆を先端に集めます。
そのため逆さに吊っております。

集めすぎると漆が「ちじみ」をおこします。
(表面にシワが寄りシワの中の漆が乾かない)
これが出ると、大失敗!
全て刃物で剥がし、やり直しです。

リスクは高いですが、
やらないで後悔するより
やって後悔した方が自分に向いてます。

より良い商品になりますよーに。




上塗り後

上塗り後

昨日塗った物を漆室(うるしむろ)に入れます。
温度と湿度の高い、木の箱です。

漆を乾かすには、温度と湿度と空気(酸素)が必要です。

それは漆の成分の酵素が化学反応をして硬化するためです。


絵具やペンキのように、水分が飛んだり、溶剤
(水、石油類、アルコール)が揮発して硬化しません。
乾いたとしてもほとんどの物がシンナーで
溶かすことができます。

ですが漆は、一度固まると溶かす事が出来ません。

失敗すると、すべて研いでやり直しになります。


その分、本物の漆器は丈夫で安全です。


今回の「はつり椀」も上手く塗れたと思いますので、
根来模様もイメージ通りに出せると思います。
一安心です。


上塗りの日

上塗りの日

漆のゴミを取り除くため、紙で漆を綺麗にします。

それだけでは綺麗に塗ることは出来ません。

刷毛、塗る器、空気中の塵、自分。

この作業を上塗りと言います。(最後の仕上げ)

以前は真夜中にしておりましたが塗り終わった後も
「返し」と言う作業があります。
漆が垂れないように3~4時間 5分おきに天地を返す作業。

これを真夜中にやると朝の機嫌が、危険。





今日は妻と子供たちが、出かけたのでチャンスの日。
上塗りは必要以上にピリピリしてしまいます。

以前、それを分からず遊びに来た姪っ子が扉を開けて
私は「あけるな」と怒鳴ってしまいました。(ゴメンナサイ)

家族は上塗りの日は、話しかける事もしません。

それぐらい真剣勝負ですが、周りに迷惑はよくないですな。
(反省)